研究大会

リハビリテーション・ケア合同研究大会・広島2009

会期 H21年10月23日(金)、24日(土)
会場
  • 広島国際会議場
主催
  • 日本リハビリテーション病院・施設協会
  • 全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会
  • 全国地域リハビリテーション研究会
  • 全国訪問リハビリテーション研究会
  • 全国老人デイ・ケア連絡協議会
  • 全国地域リハビリテーション支援事業連絡協議会
テーマ 高齢・障害者の尊厳を6つのMで支えようー機能分化と連携
大会長 畑野栄治(はたのリハビリ整形外科院長)
大会事務局 〒739-0321 広島市安芸区中野5-13-30
TEL:082-893-3636 / FAX:082-893-3737
備考

img_conference2009_01「リハビリテーション・ケア合同研究大会広島2009」を終えて
(※日本リハビリテーション病院・施設協会誌第121号より抜粋)

大会長 畑野栄治(はたのリハビリ整形外科 院長)

img_conference2009_02日本リハビリテーション病院・施設協会設立20周年に当たる平成21年10月23日(金)と24日(土)に広島国際会議場で、『高齢・障害者の尊厳を6つのMで支えよう 機能分化と連携』のテーマで大会を開催しました。本大会では高齢・障害者の尊厳を支える社会資源を6つのMに分類(Mind ,Man,, Management, Machine, Medicine ,Money)しました。各医療機関などが機能をこの6つのMに基づいて自らの特徴(分化)を情報開示して、それぞれの機関がお互いに連携して住み慣れた地域に継続して安心して暮らせるようにするためには今後、私達関係者はどのようにリハビリ・ケアサービスを展開すればよいかを共に考えていくことを大会テーマとしました。このテーマに沿って一般演題の二次分類は6つのMごとに分けました(MindとManagementは大田仁史先生からのアドバイスによって加えたものです)。
参加者は2.047名(この内、当日申込者が547名)、一般演題発表が681題、そして特別講演3題、鼎談、など、閉会式前の徹底討論など総演題数は710題となり、一般演題数は過去最高の演題数であった2年前開催のさいたま大会の630題を超えました。

img_conference2009_03プログラム内容についてみますと、大会初日のメイン会場での鼎談「先達に聞く 地域リハビリテーションの源泉から未来」では、浜村会長司会のもとで、澤村誠志先生、大田仁史先生そして山口昇先生から、住み慣れた地域で安心して暮らせる社会実現のためには制度にないサービスにも取り組むことが必要であり、特に医療職は利用者の生活を支える視点をもつことが大切であることを強調されたように思います。
特別講演3題の慈恵医科大学名誉教授米本恭三先生は百寿者を分析して長寿になるための秘訣について、東京大学整形外科教授中村耕三先生にはメタボと同様にロコモシンドローム(ロコモ)も介護予防・寝たきり予防に重要であること、石川誠先生には本大会のメインテーマでもあるリハビリテーション医療の機能分化と質の確保について多くのデータを示しながら詳細にお話頂きました。
大会閉会式前の徹底討論では6団体の代表者に大会テーマについて6つのMの視点から論じて頂きました。シンポジストの先生はいずれもMindを強調されました。私は維持期リハビリ実践の立場から次のような発言を致しました。回復期リハビリがリハビリの全てであるような現状に少しばかり異を唱え、回復期リハビリで身体的にゴールに達していても、こころ(Mind)の面はゴールに達しておらず回復期リハビリ病棟を退院後も数年間は劣等感や自信欠如など(障害の受容面)が続きます。このMindに対してのリハビリこそ維持期(病気の家族会なども含む)の出番でもあります。会場に最後まで残っている維持期リハビリに関与しているスタッフに向かって威勢のよい言葉を投げかけました。

広島大会を成功裏に終えることができましたのは、全国からご来広いただいた多くの参加者そして福祉機器展示、協賛、後援をしていただきました多くの関係者のご支援のおかげであり深く感謝申し上げます。
来年のリハビリ・ケア合同研究大会はNHK大河ドラマ主役の直江兼嗣の地である米沢市の三友堂リハセンター川上千之大会長によって開催されます。本大会のますますのご発展をお祈りしていますと同時に、会員皆様のご健康をお祈りしています。

多謝